「あはがり」という曲を聴いたことがありますか?
この曲は、日本各地の風土を紹介するテレビ番組のテーマソングで、奄美の伝説の歌手の朝崎郁恵さんという方の作詞した曲ですね。
番組の後半の方で流れるこの曲は、今までの人生で聴いたことが無いくらい独特な歌声で、渋く儚くこの番組を盛り上げます。
この番組と、朝崎郁恵さんの歌声の調和があまりにも神秘的な癒しであるので、朝崎郁恵さんの「あはがり」というテーマソングについて探ってみます。
「あはがり」 歌詞を作詞した朝崎郁恵と調和する「新日本風土記」とは?
この曲は、NHK BSプレミアムの「新日本風土記」というテレビ番組の2011年からのテーマソングですよね!
この番組は、日本各地の文化を再発見する番組で、日本の原風景を思い出させてくれるような、少しノスタルジックな番組です。
また、日本各地の祭りや祈りなども、テーマとしてとりあげられていますね。
番組の中盤以降で、この曲が流れるのですが、とても渋く儚い歌声が神秘的ですよね。
作詞は、この曲を歌っている朝崎郁恵さんです。
作曲は奄美民謡で、編曲はNHKの大河ドラマの「江」の音楽を担当した吉俣良さんです。
そして、この曲はとても神秘的で聴く人の魂を揺さぶるものであるがゆえ、なんとNHKの番組宛に、毎週のようにCD化の問い合わせがきていたそうです!
その状況を受けての、CD発売ということだそうで、驚きですね!
現代は、CDが売れない時代といわれていますが、番組宛に毎週のように問い合わせがきてのCD化というのは、きわめて稀なことですよね。
私も、この曲をテレビで初めて聴いたときは、田舎の祖母の歌声を聴いているようでなんとも懐かしく、日本の原風景を紹介する番組にピッタリな曲だという印象を受けました!
2012年5月23日リリースのCDには、「あはがり」のほかに、「阿母」の新アレンジバージョン、奄美島唄の「花染め」を収録しています。
「あはがり」 歌詞の意味が奥深い!?
この曲は、すべて奄美の島言葉で歌唱されています。
「あはがり」という曲のタイトルは、奄美の島言葉で「すべてがあかるい」という意味だそうですね。
「すべてがあかるい」と聞いてもいま一つ意味がわかりづらいですが、歌詞は全体的にとても奥深い感じがします。
この世とあの世の両面が描かれている歌詞で、とても意味深です。
しかし私には、自分の亡き祖母やご先祖様たちが向こうの世界から自分たちを励ましてくれているような印象をうけました!
身近な人を先に向こうの世界に見送り、感嘆に暮れている人に、「自分の人生を大切に生きなさい。またいつか、向こうで再会できるんだから。」っと言ってくれているような、あたたかくつよい励ましです。
ご先祖様の時代からずっとずっと受け継がれてきた「祈り」どうか お受け取りください
と、朝崎郁恵さんご自身がおっしゃっているように、このような死生観は、奄美のご先祖様から受け継がれているもののようです。
私はこの曲を、歌詞の意味を知る前から、朝崎郁恵さんの歌声に惹かれとても好きでした!
しかし、歌詞の意味を知ってさらに奥深く、神秘的な曲であると感じました。
きっと、そのようなところが世の中の人にうけて、毎週番組にCD化の問い合わせがきたのではないかと思いました!
朝崎郁恵 生年月日・出身地・主な作品・これまでの歩みとは?
朝崎郁恵さんの生年月日は、1935年11月11日(2024年現在で88歳)で、出身地は、鹿児島県大島郡瀬戸内町ですね。
奄美群島内の主な島である加計呂麻島の鍼灸師で島唄の研究をしていた父と、母、祖母の影響を受けて島唄を覚えて、10代ですでに天才唄者として活躍していたそうです。
そしてなんと!「奄美の美空ひばり」と称されることもあるそうです!
やはり、人の心に響く歌を歌える人は、若い時からその片鱗をあらわすのでしょうか?
「あはがり」以外の主な人気作品には、「阿母(あんま)」・「上がる陽ぬ春加那」・「朝顔」・「おくる唄」「19の春」・「おぼくり」・「うたばうたゆん」などがありますね。
もともとは、加計呂麻島や奄美大島各地で活動されていたようですが、結婚後に東京を中心に活動し、日本各地の民族音楽との交流や、奄美島唄の後進の育成を図っておられるようです。
2017年からは、奄美群島への恩返しとして、奄美群島での無料ライブも始められたそうです。
芸歴がながくベテランになっても、自分の出身地への感謝をもち続けているという姿勢が素晴らしいですよね!
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